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シロシロクビハダ


シロシロクビハダシロシロクビハダ
(2012/11/27)
椰月 美智子

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化粧品メーカーの研究部に勤める秋山箱理の肩には、目に見えないゆでだこの「タコリ」が乗っている。子供のころ世の中とうまく折り合えなかった箱理をいつも助けてくれたタコリが、17年ぶりに再来したのだ。それとともに、平和だった箱理の家族と仕事に波乱が生じはじめて・・・。なぜか完璧な白塗り化粧で素顔を隠しつづける祖母・ヨシエ、奔放なライターの姉・今理、熱血漢の弟・万理とその恋人、化粧品開発に賭ける同僚ら個性豊かな登場人物の織り成すドラマを温かく、ときに切なく描く魅力作。


表紙のイラストがぴったりと内容にハマっている本。
化粧品開発という、知らない世界を見れるのも面白かった♪
3兄弟は、長女はライター、次女(主人公でもある)は化粧品開発、末の長男は車メーカーに勤めている。
本文の中盤頃、
「ハコちゃんもイマちゃんもおれも、みんな自分の好きなことを仕事にできて本当に良かった。幸せなことだよね」
という言葉がある。
力まずに、興味のあることを知りたい!と思った職場で生き生きとマイペースに暮らす3兄弟。
どうしたらこんな風に生きれるのかなぁ。
社会でしっかり働いて、自立しているのにここに出てくる人たちは可愛らしい。
もし自分に子供ができたら、こういう風に自分の子どもたちが育ってくれたらいいなぁ。
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ここは退屈迎えに来て


ここは退屈迎えに来てここは退屈迎えに来て
(2012/08/24)
山内 マリコ

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地方都市に生まれた女の子たちが、ため息と希望を落とした8つの物語。
フレッシュな感性と技が冴えわたるデビュー作は、
「R-18文学賞」読者賞受賞作「十六歳はセックスの齢」を含む連作小説集。

<くすくすと笑いが止まらないのに、いつのまにか切ないこの気持ちは何?>

全然パッとしない自分も、行き当たりばったりに無意味に過ぎていく人生も、
東京の喧騒にごたまぜになれば、全部それなりに格好がついて見えた。
ヒールで街を闊歩するようなキラキラした気分、広く浅くの友人知人との、楽しいようなそうでもないようなわいわいした時間。
でもそんなのは、もうぜんぶ嘘か幻みたい。
いまはこの、ぼんやりトボけた地方のユルさの、なんとも言えない侘しさや切実な寂しさだけが、すごくすごく、本当に思えた。
――「私たちがすごかった栄光の話」より

24時間営業のファミレスは、あたしたちと似たような境遇の暇な若者でいっぱいだ。ナイロンジャージにスウェットパンツの、引くほど行儀が悪いヤンキーカップル。
ときめきを探している女の子、携帯をいじってばかりの男の子、テンションの低い倦怠期カップル。そんなくすぶった人々。若さがフツフツと発酵している音が聞こえる。
フロアの通路を歩くときは毎回、品定めするような尖った視線を浴びる。知ってる奴じゃないかチェックしてるのだ。みんな誰かに会いたくて、何かが起こるのを期待してるんだと思う。あたしだってそう。
――「君がどこにも行けないのは、車持ってないから」より

都会に出てから本当に生きられる気がしている。人生がはじまると思っている。
都会に出て、誰の力も借りずに、自由にのびのび生きたい。
ちょうどまなみ先生が、あの深緑色のオプティのハンドルを握って、好きな音楽をかけ、ギュゥンとアクセルを踏み込むように――あんなふうに自分の船を自分で漕ぎたい。
――「東京、二十歳。」より


日常は夢見たこととは違って、平坦で、地味だ。
それを象徴するのが、このぜんぶの短編にでてくる「椎名くん」
高校時代に超イケてた男の子。
何でも出来て、かっこよくて、誰からも一目置かれる人。
椎名くんは卒業すると、地味に働き、大恋愛じゃない末に結婚をし、ありふれた日常を生きている。
そんな椎名くんを見て、周囲は「あれ?」と思う。
きっと年をとっても椎名くんはかっこよくて、華やかな存在だと信じていたからだ。

意外と椎名くんは、過去の栄光は自慢に思っているかもしれないけど、それに未練は見られない。
「時間の流れだから仕方ない」という感じがする。
そういう努力なさが、器用貧乏というか、「そんだけ素材良かったらもっと努力しろよ」ともったいない人だなぁと思う。

読み終えた後は、あっさりしている小説だなぁと思ったんだけど、何日かすると思いだしてはページをめくる。
椎名くんってどんな人だっけ?と思って。
爽快さはない。今を受け入れて、悪くない毎日を生きていく人たちの話。

かっこうの親 もずの子ども


幼児向け雑誌の編集部で働く、シングルマザーの統子。
子どもを保育園に預け、シッターの協力を得ながら、仕事と育児を両立させている。
4歳の息子・智康は、夫・阿川の希望もあり、不妊治療の末に授かった子どもだ。
産後、すべてが順調かにみえたが、ささいな喧嘩をきっかけに、阿川と統子は離婚に至った。
予定通りには進まない仕事、智康の突然の病気、実母との気持ちのすれ違い、
園でのママ友との人間関係など、統子に悩みは尽きないが、日々を全力で過ごしている。
そんなある日、統子は旅雑誌のグラビアページに智康とそっくりの、双子の少年が載っているのを見つけた。
それをきっかけに、統子と智康は、五島列島・中通島へ向かう……。


ダヴィンチの紹介本。
子供のいる人もいない人もリアルに感じる!ってことだったので、子供のいない私でも子供がいる感覚を味わいたいと思い読んでみました。

閉塞感で苦しくなる前半。
働く女性って、こんなにも多忙で制限されるものなんだろうか?
ましてやひとりでやるなら・・・。
育児と仕事との両立に疲れきっている主人公。
子供を育てるって怖い。ささいなことで一命を落としたり、自分が体調を壊すだけで世界ががらりと変わるのか。

所々に見える子供への愛情やほほえましいやり取り。
これらがあるから、「あ、この人不幸じゃないんだな」って中盤ごろに分かった。

どんな子でも子供は育つ。

心強い言葉だな。

子供を持ったらもう一度読み返したい。絶対違った感想が持てると思うから。

論理と感性は相反しない

山崎 ナオコーラ
講談社
発売日:2008-03-22


神田川歩美、矢野マユミズ、真野秀雄、アンモナイト、宇宙、埼玉、ボルヘス、武藤くん。神田川(24歳、会社員)と矢野(28歳、小説家)の2人を中心に、登場人物がオーバーラップする小説集。「小説」の可能性を無限に拡げる全15編。


ほぼフィクションってあとがきにあるけど、小説家で名前文字ってある時点で
著者と重ね合わせてしまう。
冒頭の表題作は好きなんだけど、それ以外はぐだぐたしていた。
小説家の苦悩はわかったけど、それを示されてもどうしようもない。

最初の哲学者

柳 広司
幻冬舎
発売日:2010-11


偉大な父を超えるには、狂うしかなかった(「ダイダロスの息子」)。この世でもっとも憂鬱なことは、どんなことだろうか(「神統記」)。死ぬことと生きることは、少しも違わない(「最初の哲学者」)。世界は、“語られる”ことではじめて、意味あるものになる(「ヒストリエ」)。13の掌編から解き明かされる、歴史を超えた人間哲学。ギリシアをモチーフに、吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞をダブル受賞の著者が満を持して放つ、文学の原点であり極上のエンターテインメント。


大好きなギリシャ神話のお話を人気作家さんが書いたと聞いて読んでみた。
わりと普通ー。
もっと過大装飾してあるかと思ってた。期待大きすぎてちょっと残念でした。
もともと好きなテーマだけど、事実と結果だけが書いてあってドラマティックではなかったです。
ソクラテスの妻の話はわりと好き。
あと、神様ってなーんにも悪いことしてない人にものすごく残酷なことをするのね。
ぞぞっとしました。

キッチンぶたぶた


高校三年生の由良は、幼い頃から心臓が悪く、入退院を繰り返している。いつになったら普通の暮らしができるんだろう…。ある日、「体に悪いもの」を食べに病室を抜け出した由良。そこで出会ったのは、小さな体でフライパンを振る不思議な生き物(?)の姿だった(「初めてのお一人様」。)心優しき料理人・ぶたぶたが、周囲の人々に温かな波紋を拡げてゆく四つの物語。


初・ぶたぶたさん。
ルックスは豚のぬいぐるみ。料理のセンスはピカイチの中年ぬいぐるみ?
料理の味とぶたぶたさんに癒されて、元気になっていく人たちの温かいお話でした。
料理が美味しそうで、うちにも近くにないかな♪って外食したくなった。
ぶたぶたさんが金八先生みたいに説教せずに、料理とマイペースに過ごしているところが好きでした。
あと、みんながそのルックスについて言及しないところも(笑)

料理は元気の素。疲れている時にはおいしい料理が効くんだなって思いました。
ぶたぶたシリーズ、読んでみようかなぁ。

タイニーストーリーズ

山田 詠美
文藝春秋
発売日:2010-10-28


みなさん、あけましておめでとうございます。
なんだかずいぶんご無沙汰になってしまいましたが、やっとこさの復活です。
今年もよろしくお願いします。

山田さん、すっごく久々に読みました。
黒人さんの登場率が異様に高い作家さんだなぁというのが印象。
初めて読んだのは、姉の本棚にあった放課後の音符(キイノート) (新潮文庫)で、ずいぶん高校生って大人びているんだなぁとドキドキしました。
今でも、山田さんの描く主人公たちにドキドキします。

さてそんなスパイシーな山田さんが描くのは短編集。
しかもダヴィンチおすすめということで、読んでみました。

これは年末に読んで、2010年でナンバーワン★って思いました!
電信柱とお花のラブロマンスなんて、もーもーピュアとセンスの良さにホレボレ。
どの話もとっても堪能させてもらいましたよ~。
ちょっと童話チックなところもつぼでした。オススメです!

儚い羊たちの祝宴




厳しめで★★★☆☆

Story Seller (新潮文庫)の玉野五十鈴の誉れがすごく好きだったので、読んでみました☆
五十鈴の世界観と同じような、古風で情熱と執着をもった、どれもストライクなものばかりの短編集。
どの話もおもしろく、主人公たちの残虐さと反比例するように貫かれた生き方に怖々ながらも読み行ってしまいました。
好きなんだけど・・・贅沢を言ってしまえば、時代設定も結末もパターン化してしまってるのが残念。
デザートはちょっとでいいのです。
好きなものとそうでもないもの。違う味のものが入っていてこそより情が深くなる。
わがままな読者で、すいませ~ん。

インシテミル

米澤 穂信
文藝春秋
発売日:2007-08


超高額のバイトは7日間の生き残りゲームだった。
次々と殺されていく参加者。それぞれの武器。厳密なルールと監禁状態。
犯人とその目的はいかに!?

★★★★☆

久しぶりに長編を読みました。
すっごく面白かったです。
どこかで読んだはずの設定で、登場人物も多いのに、グングン引き込まれていく。
賢いのは誰?バカなのは誰?
最後の最後まで、登場人物たちへの好感度がコロッコロ変わりました。

インシテミル。そしてこの表紙の雰囲気はちょっと理解できないのですが、
殺人事件で、監獄で追いつめられてるのに、登場人物が殺人事件に対してどこか冷めているというのが珍しいなぁと思いました。
良くも悪くも、読者は悲壮感に打ちのめされすぎず、謎解きと次の展開に集中できますからね。

ぜひぜひコミック化をしてもらいたいものです。

初恋温泉

吉田 修一
集英社
発売日:2006-06-26


温泉に泊まる5組の男女の恋愛小説集。
突然妻に別れ話を切り出され、とまどう夫。雪の一軒宿の謎めいたカップル。初めて恋人と温泉旅館に泊まる高校生。熱海・青荷・黒川ほか、日常を少し離れた温泉宿で繰り広げられる男と女の風景。


★★☆☆☆

お友達からのずいぶん前に紹介された本。
うーん、これ面白いのかなぁ?
おしゃべり夫婦の話は好きだけど、あえてテンションを下げさせようとする話が多かった。
有川さんが「恋って楽しー!」としたら吉田さんは「恋ってグロテスク」みたいな感じでしょうか。
実際するならその中間ぐらいが一番いいのかもしれませんね。
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