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あやかし草子


古き都の南、楼門の袂で男は笛を吹いていた。門は朽ち果て、誰も近づくものなどいなかった。ある日、いつものように笛を吹いていると、黒い大きな影が木立の中に立っていた。鬼だ。だが男は動じず、己を恐れない男に、鬼はいつしか心を開き……(「鬼の笛」) 京都に伝わる民話・伝説をベースに、泉鏡花賞受賞作家が繊細な筆致で紡ぐ摩訶不思議な物語。「鬼の笛」「ムジナ和尚」「真向きの龍」「天つ姫」「機尋」「青竹に庵る」の6篇を収録。


おとぎのかけら 新釈西洋童話集が洋で、こちらは和でございます。
どっちも引き込む力が半端ないです。
わたしは、時代物が苦手なんですが、次どうなるの!?って手が止まりませんでした。
人間は、妖怪よりは優しいような気がするけど、身近な人を裏切る。
妖怪は、思い切り残酷なことをするけど、身近な人を裏切らない。
そして、人間のように生きることに目的なんかなくて、ただ生きている。
楽しかったり、退屈だったり、それぞれだけど永遠の命という最強の武器をもちながら、
力を持て余している気がした。
誰かとひとつになってしまえばいい。
だけれどもそうしたら、わたしが私で存在する意味がなくなる。
だったら・・・どうすれば平安がもたらされるのだろう?
そう考えた時に、やっぱり苦しんでもあなたを感じていたい。
そう考えるのが人間・・・なのかなって思いました。

どれも素晴らしかったけど、ムジナ和尚と天つ姫がとくに好きです。
天つ姫の凛とした姿も、のびのびと生きる天狗もどちらも魅力的だったし、
ムジナ和尚の話も、絵本でぜひ見たい!


和の独特の張りつめた雰囲気と悲壮感、そして美しさが読み応えがありました。
今回も千早先生、GOOD JOB
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異国のおじさんを伴う


どれをとっても素晴らしい短編集でした。
タイトルの付け方も一見「???」なのに読み終えてみると、ウマイ!!!

「藤巻さんの道」
完璧な彼女。しかし意外な欠点があって・・・。
この話から、虜になりました。
最後まで「どうなるの?」とハラハラしました。

「夜の空隙を埋める」
2件だけ謎の停電がある。
ミセス・グハーと物申しに行こうとした私。そこで見たものとは・・・。
人生の寄り道って必要だなぁと思わされるお話。このお話がいちばん好きです。
主人公は彫刻の学校に通っていて、それで生計を立てていこうとは思っていなくて、
帰国したら変わらぬ毎日が待っているだろう。

「そんな日々の中で私、きっと何度も思いだすと思うんです。
たとえば今日、あなたと歩いた夜道のことなんかを、まるで人生の大事な一ピースみたいに」


って言葉が大好きです。
こんな思い出をいくつ、命が尽きるまで集められるかな、って思いました。

「クリスマスイヴを控えた三日後に控えた日曜の・・・」
どうでもいい相手と思いつつ、ほのかな発展への期待も抱えた女性がみたのは、
年老いた女性と男性の買い物現場で・・・。
こういうことがもっとあったらいいなぁ。
最初は苦い顔していましたが、最後に言葉一つで雰囲気をがらりと変わって、温かい気持ちになりました。

「くじら見」
タイトルが素晴らしい!
ハネムーンで、気の乗らない「くじら見」に連れ出された夫。
船酔いに苦しむ夫とは裏腹に、逞しくその場を楽しむ嫁。
ふたりのすれ違いと「こいつあなどれんな」という感じが気持ち良かったです。

「竜宮」
主人公はフリーライター。
周りに効率悪いといわれても、テープ起こしの作業は欠かさない。
それにはおばあさんと子供、そして亀の物語があって・・・。
切ない話でした。
仕事をする上で失敗は避けれないし、こういう失敗をした人の方が将来的には伸びる気がします。
失敗とかごまかしたりとか気付かない人も多々いますから。
人の気持ちを自分に都合のよいように捻じ曲げる。
悪意はないにしろ、結構わたしもやっているなぁと反省しました。

「思い出ピロリ」
ひょんなことから見知らぬ葬儀屋の男性とドライブすることになった主人公のお話。
ホラー要素もあるのに女性がクールなのですがすがしく読めました。

「ラストシーン」
飛行機の乗客のDVDの残り10分をめぐるお話。
妙な連帯感と、条理とそして最後の・・・。
乗客を名前なしで、座席番号と特徴で表してあって、不思議な雰囲気でした。

「桂川里香子、危機一髪」
自由人な主人公が、恋した相手はエジプト人。
家族の猛反対の中、顔合わせに向かう途中、ふたりに思わぬすれ違いが・・・。
こんなに自由に生きてみたいし、いってることに一本筋が通っていて気持ちいい!!!
里香子さんの魅力に尽きる、お話です。

「母の北上」
父を亡くした母は、こじんまりとした部屋へと北上する。
北上する母を心配した息子は、忠告を繰り返すのだが・・・。
日常の些細なことを面白く描いてあります。お母さんのいじけた感じがとてもキュートです。

「異国のおじさんを伴う」
ひげ人形の会に招待された主人公。そこで贈呈されたのは・・・。
意味不明なタイトルですが、本当にその通りのことになりました。
人生が生まれ変わるくらい変わるのは、居心地のいい安定した場所を手放すことから生まれるんでしょうね。



* * * * *

どれも読みやすいのに、人生について考えちゃう素敵な本でした。
生きていて、となりに誰かがいて、わかってるようでわからない人や自分がいて、
予期せぬアクシデントがあって・・・
見えない未来をあくせくしながらハンドルを操縦するのって悪くないよっていう本でした。
わたしも近々、仕事を辞めて海外に旅行に行くので、余計に共感したのかもしれません。
すごく、心を柔らかくしてもらった気がします。おすすめです!

あけましておめでとうございます。

みなさま新年をいかがお過ごしでしょうか?
日にちが少しあいてしまいました。しかし、本は読み続けています。むしろ増えたぐらいです。
こうやって文字にするのは最近ちょっと難儀になってきましたが、リンクの皆さんのところには結構マメにおじゃましています。
気まぐれに更新頑張ってみたり、ぴたっととまったりしますが、今年もお付き合い、交流ができればと思っています。

去年は震災や災害、悲しい事件が多い一年でした。
そのぶん、今年は皆様により多くの福が舞い込みますように。

酔って記憶をなくします


先日知り合いの方が、気になっていた社内の男性との飲み会をセッティングしてくれました。
ずっと憧れていて、接点がない方だったので、前日は緊張しすぎて眠剤を拝借。
そんな気合の入った飲み会で、緊張を紛らわすために飲んだハイピッチな生ビールのせいで、


記憶が飛びました

知人の話によると、結構話はしていたらしいのですが、せっかくのチャンスを電話番号も聞かずにおじゃんにしてしまいました。


迎えに来てもらった親の車で派手にリバースとひどい二日酔い。

自分にがっかりだよ。


ってことでなぐさめるために読んでみました。



とりあえず、蝉にはならなかったし、日本海も見えなかったし、怪我もなくてよかった(笑)
記憶をなくしたら人は人じゃなくなるんだなって思いました。
傍目で見てる分にはとても楽しい本です♪

第2図書係補佐


僕の役割は本の解説や批評ではありません。自分の生活の傍らに常に本という存在があることを書こうと思いました。(まえがきより)。

お笑い界きっての本読みピース又吉が尾崎放哉、太宰治、江戸川乱歩などの作品紹介を通して自身を綴る、胸を揺さぶられるパーソナル・エッセイ集。巻末には芥川賞作家・中村文則氏との対談も収載。



又吉さん自身がとても読書家で、本を愛でてらっしゃる気持ちがビンビン伝わってきます。
僕なんかが・・・とすごく謙遜しているけど、貧乏でも何としてでも読みたい本への執着が羨ましいです。
本の手引書ではなく、本を読んだ時の又吉さんの状況とか感性に近いものをエピソード化したもの。
面白い切り口ですね。特に彼女との出会いの場面では、読んでて笑えるまた読みたい!!!

傷つきやすくなった世界で


時代の風が冷えこんで、ぼくたちの社会は余裕を失い、仕事に就くことも続けることも難しくなった。恋愛に向けるエネルギーさえ減っている。そんな若い世代に、人気作家があたたかなエールをおくるエッセイ集。東日本大震災後の「今」を見つめた文庫版あとがきも収録。


疲れ果てていたので手が伸びた。


時代の流れをよく読んでいて、それをうまくかき分けることができる人なんだなぁというのが印象。
見ていてとっても気持ちいいこと書いてるんだけど、どれも中途半端な感じがする。
片寄ってたっていいから、もっと魂にぐっとくるものが欲しかった。
対象がR25だから若すぎたのか、石田さんの周りと私の周りの環境が違いすぎるのかイマイチぐっとくるものはありませんでした。

たとえて言うなら、
白にする?黒にする?
グレーでもいいんじゃない?


という風な。(私の勝手な解釈ですが)

石田さんとはなかなか相性良くならない

聞く 笑う、ツナグ。


高島さん、大好きなんで買ってみました。
可愛くて、聡明で、上品で、素敵なパートナーまでいて、仕事は順調。
そんな雲の上の彼女でも、結婚に逃げたいと思ったり、可愛いだけでは許されない世界があるんだなぁと思いました。
そんな中で、生き残って生き生きと仕事をされているのは、ルックスも含めた彼女の努力とかココロ配りとかがあるからなんだろうなぁ。
そうやって、集団の中で求められているものに対してどう向き合っていくか。
これは長谷部さんの心を整える。にもいえるんですが、とっても素敵だと思う反面、人間って厄介な世界にいるもんだなとも思ってしまうのです。
ともあれ、ますます高島さんが好きになった一冊でした。また読みたい!!!
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