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夢の守り人

夢の守り人 (新潮文庫)夢の守り人 (新潮文庫)
(2007/12/21)
上橋 菜穂子

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人の夢を糧とする異界の“花"に囚われ、人鬼と化したタンダ。女用心棒バルサは幼な馴染を救うため、命を賭ける。心の絆は“花"の魔力に打ち克てるのか? 開花の時を迎えた“花"は、その力を増していく。不可思議な歌で人の心をとろけさせる放浪の歌い手ユグノの正体は? そして、今明かされる大呪術師トロガイの秘められた過去とは? いよいよ緊迫度を増すシリーズ第3弾。


ピンクの表紙×花にまつわるお話、ということでバトルは少し控えめ。
自分の内面との戦い、って感じの話でした。

チャグムが「帝になんてなりたくないよぅ」というところキュンときました。
こういう風に駄々こねられる場所ができてよかったね。
夢の中にいれば、自分の望むとおりの願望がある。
現実が嫌な人には甘い花に引き込まれ、その世界に閉じこもってしまう。
帰りたくないというチャグムにタンダは言う。

おれはね、人がみんな<好きな自分>の姿を心に大事に持っているような気がする。
そして、どうしたらいいかわからないわかれ道にやってきたら、どっちに歩んでいくほうが<好きな自分>かを考えるんだ



過保護にするわけでもない。かといって突き放すわけでもない。
もし皇太子の座を逃げ出すのならば、全力で助けると。
きみはどうしたいのか?
タンダは自己決定を促す。

チャグムを通して、自分もさらに大きな大人の人から背中を押してもらっているような気がします。
大きな運命の流れを、力強く生き抜く人物たちに勇気付けられました。
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わたしをみつけて

わたしをみつけてわたしをみつけて
(2013/07/11)
中脇初枝

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いい子じゃないと、いけませんか。
施設で育ち、今は准看護師として働く弥生は、問題がある医師にも異議は唱えない。
なぜならやっと得た居場所を失いたくないから――


医療ドキュメンタリーっぽい話かなぁと思っていたら、全然違ってました。
主人公の弥生は捨てられて施設で暮らしてきた。両親はいない事で、保証人が立てられない。
そしてそのことは誰にも知られたくない。
だから器用に生きて、無難に生きて、無難に死ぬのを待っている。
とても頭がよいのに、心がぽっかり穴があいているように冷たいと思った。
その冷たさが弥生だった。

それが、新しく入った看護主任、近所のおじちゃんと出会うことで少しずつ変わっていく。
今いる場所がたとえ何もなくても、前を向いていける。
最後の弥生、そして他の職員の変わりっぷりは希望に満ちていて、前へ前へと気持ちを突きだす。

出会いは人をこんなにも変えるんだなぁって。

前作の「きみはいい子」ででていた学校の先生がでてきて、その成長に涙、涙、涙

中脇さんの本は2冊目。
主人公たちはみんな、カッコ悪すぎる。
何度も諦めて、逃げようとして・・・
でも最後は転んでも、前を向いて立ち上がる。
素晴らしい、小説でした。また読みたいです!!!

闇の守り人

闇の守り人 (新潮文庫)闇の守り人 (新潮文庫)
(2007/06/28)
上橋 菜穂子

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女用心棒バルサは、25年ぶりに生まれ故郷に戻ってきた。おのれの人生のすべてを捨てて自分を守り育ててくれた、養父ジグロの汚名を晴らすために。短槍に刻まれた模様を頼りに、雪の峰々の底に広がる洞窟を抜けていく彼女を出迎えたのは――。バルサの帰郷は、山国の底に潜んでいた闇を目覚めさせる。壮大なスケールで語られる魂の物語。読む者の心を深く揺さぶるシリーズ第2弾。


DVDの精霊の守り人がとてもよかったので、続編も読んでみることに。
私はファンタジーはとても苦手。
でもDVDで見ていたから、なんとかイメージを膨らませることに成功。

面白かったぁ~!!!

なんで読まなかったんだろう。もったいないっ!
前作が守ることに徹していたバルサの一面、そしてジグロの話を聞いてぐっと深みが増した一冊でした。
この2作目は特に大人に人気があるっていうのも納得です。

最後のバルサとのシーンでは、苦渋に満ちた人生、悲しみへのやるせなさ、怒りがぶつけられる。
あ、この人は生きていると思った。
生身の人間なんだ。って思った。

いろんな人の想いがあって、巡りまわっていく。
見えるものと見えないものは絡まりながら、世界をつくっていく。


生きてる小説ってあるんだなぁ、と思った。

夢のカルテ

夢のカルテ夢のカルテ
(2005/11/30)
高野 和明、阪上 仁志 他

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銃撃事件に遭遇した麻生刑事は、夜毎の悪夢に苦しめられていた。心理療法を受けようと決意した彼は、来生夢衣という不思議な雰囲気をたたえた女性カウンセラーと出会う。やがて麻生は、夢衣に特殊な力があることを知る。彼女は、他人の夢の中に入ることができたのだ―。夢の力を信じた二人の愛の物語。


相談業務をしていたことがあるので、ついつい仕事モードで見てしまう。
そうすると、冒頭で主人公があっさり担当患者と恋に落ちちゃうところでひいてしまった。
それに、特殊能力を使ったから事件が解決できるのだけど、それがなかったら主人公の能力って???

私のなかの彼女

私のなかの彼女私のなかの彼女
(2013/11/29)
角田 光代

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いつも前を行く彼と、やっと対等になれるはずだったのに――。待望の最新長篇小説。「もしかして、別れようって言ってる?」ごくふつうに恋愛をしていたはずなのに、和歌と仙太郎の関係はどこかでねじ曲がった。全力を注げる仕事を見つけ、ようやく彼に近づけたと思ったのに。母の呪詛。恋人の抑圧。仕事の壁。祖母が求めた書くということ。すべてに抗いもがきながら、自分の道を踏み出す彼女と私の物語。


王様のブランチで紹介されていた本。すーっごくよかったです!!!

早先の恋人の背中を見ながらついていった女が、気がついたら成功していて
反比例するように彼の背中を追い越し、すれ違うようになっていた・・・。

という話。

お互い長い付き合いでだいじなのに、彼女は生活よりも情熱を選び、彼は情熱よりも愛情を求めた。
ふたりの関係がゆがみ始めているのを感じながらも、原因がわからない。変だな、と思いながらも環境の変化に全く気付けない。
なんでそう鈍感なんだよって互いに対してイライラした。
それは、完全に読者は傍観者で、彼のことも彼女のこともどちらも同調できないし、どちらもわかる面があった。
そして、バランスの悪いふたりの恋人たちを救うように、周りの人たちの言葉に救われる。
とくに、

「人は他人の才能をつぶすことなんてできないと思っているんですよ。才能をつぶせるのは、その才能を持っているその本人だけだと」



の一言にしびれました。

主人公の彼女は、ひとりの男性と出会ったことで変わった。
ぽつんと取り残された主人公は、誰かによってまた、自分の人生が変わることを恐ろしいと思いながらも、
フィールドワークという見知らぬ人、文化の中に飛び込むことを選ぶ。
人が好きだから人の中に行くんじゃない。
人は怖くても、苦手でも、あえて飛び込む選択をする時がある。
そのギャップがいいと思った。

読み終えて、また最初に戻る。
彼女がまだ若くて、背伸びした彼に憧れていた恋愛真っ盛りのころ。
幸せな空間が広がって、そして最後の彼女との変化に驚く。
どちらが幸せだったかと考えると、私はぜったいに最初の彼女だと思う。
彼女が小説を知らずに、あのまま生きていたら今の彼女はない。
それが痛い。悲しい。少し羨ましいけど、すごく孤独だと思う。

どうか孤独だけで終わらないで。

自分の思う世界からはみ出したところに、幸せがあってほしい。
「家事なんて僕がやってあげるからハハハ~」と笑う陽気な彼がいつか彼女に表れてくれることを願う。

ひとり暮らしな日々

ひとり暮らしな日々。ひとり暮らしな日々。
(2014/03/14)
たかぎなおこ

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ほわほわコミックエッセイ。
ひとり暮らしを検討中なので読んでみた。
読んでいると防犯におびえたり、だらりとしていたり、「これだったらわたしにもできるかも!」って思わせちゃう。
DIYを楽しんだり、料理もちゃちゃっと自己流で覚えたりひとりぐらしも9年めと一緒に読むとさらに成長がわかって楽しいです。
なにより、たかぎなおこさんのほわほわ~っとした絵が大好きですheart.gif

あのひとは蜘蛛を潰せない

あのひとは蜘蛛を潰せないあのひとは蜘蛛を潰せない
(2013/03/22)
彩瀬 まる

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苗坊さんの記事を読んで興味を持ったので、読んでみました。

私って「かわいそう」だったの? 「女による女のためのR‐ 18文学賞」受賞第一作! ずっと穏やかに暮らしてきた28歳の梨枝が、勤務先のアルバイト大学生・三葉と恋に落ちた。初めて自分で買ったカーテン、彼と食べるささやかな晩ごはん。なのに思いはすぐに溢れ、一人暮らしの小さな部屋をむしばんでいく。ひとりぼっちを抱えた人々の揺れ動きを繊細に描きだし、ひとすじの光を見せてくれる長編小説。



最初はどこにでもいるフツーのOLかなぁと思っていたら、お母様の呪縛があって思うように踏み出せない主人公。
これって大なり小なり、アラサー女性は覚えのあることじゃないのかな。
「いい子でいれば幸せになれる」という思いと、それを拒めない子。
それは、それに従っていれば、少なくとも失敗はしないってことで。
すごくよくわかりました。
梨枝が、仕事でひとりでできることも、いちいち確認しないと落ち着かないこととか。
共感しすぎて、友達に読んで!!!って勧めました。

ラブストーリーでもあり、やっと親離れできた自立の話でもありとても面白かったです。

物語ること、生きること

物語ること、生きること物語ること、生きること
(2013/10/16)
上橋 菜穂子、瀧 晴巳 他

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大好きなことを仕事に出来たら、どんなにいいだろう。
みなさんの中にも、そんな憧れを抱いている人がきっといると思います。
私も、そんなひとりでした。
子どもの頃から、たくさんの物語を夢中で読んできました。いつかこんな物語を、自分でも描けるようになりたい。どうしたらそれが出来るようになるのかもわからないまま、手探りで道を探していたのです。(本文「はじめに」より)

物語は、いずこから生まれるのか。『獣の奏者』、「守り人」シリーズなど、ベストセラーを生みつづける作家・上橋菜穂子が、原体験となった祖母の昔話から、自作の誕生秘話までを語る。読むことの喜び、書くことの喜び、そして生きることの喜びを教えてくれる一冊。



精霊の守り人の作家さん。まずはDVDを見てみました。
精霊の守り人 SET1 〈期間限定生産〉 [DVD]精霊の守り人 SET1 〈期間限定生産〉 [DVD]
(2010/08/25)
安藤麻吹、安達直人 他

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とっても、とっても面白い!!!
チャグムもかわいいし、バルサがかっこいい。
そして、バルサを陰で支え、愛するタンダ←こいつが地味なんだけど、頼りがいがある奴。
原作の本も読んでみたくなり、そして作家さんのことも知りたくなりました。

この本では、上橋先生が作家になるまでどういう過程を経てきたのか語られています。
いろんな経験が、生命力あふれる作品にん反映されているんだな、とも思ったし、
弱い自分を認めながらも踏み出す勇気を教えてくれています。
作品と、作家さんがぴったりと重なる本でした。

精霊の守り人シリーズ、全制覇したいです!!!

きみはいい子

きみはいい子 (一般書)きみはいい子 (一般書)
(2012/05/17)
中脇 初枝

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ある雨の日の夕方、ある同じ町を舞台に、誰かのたったひとことや、ほんの少しの思いやりが生むかもしれない光を描き出した連作短篇集。
夕方五時までは帰ってくるなと言われ、雨の日も校庭にたたずむ生徒と新任教師との心のふれあいを描く「サンタさんの来ない家」をはじめ、娘に手を上げてしまう母親とママ友との物語、ひとり暮らしが長くなった老女と、家を訪ねてきたある男の子との物語など、胸を打つ作品を五篇収録。



宮下奈都さんの本で紹介されていて、興味をもったので読んでみました。

タイトルから本屋さんで見たときにドキリとするタイトル。
中身は虐待で、読めるかなぁ・・・と不安になりながら読む。
本を読むというよりも、物語という湖にどっぷりつかる感じ。
どの話も素晴らしかった!
伝えたいのにうまく伝わらなくて、いい言葉とか救いたい想いはあるのに、そういうことができない。
それでも、ちょっとしたことがきっかけで誰かを救う人にもなれる。
うまい言葉がなくても、伝えることを諦めなければ。

いろんな人がいる。いろんな考えがある。
そんなことを教えてくれた、印象深い一冊。読めてよかった。
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