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いじめの時間

いじめの時間
江国 香織 大岡 玲 角田 光代 野中 柊

新潮社 2005-03
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最近、オムニバス形式の本が好きです。
sonatineは本を勢いで一気に読みたいので、短編がすきです。

さてさて

いじめの時間

重いですねー。タイトルからして。
もともとこういうのは痛くて、普段買わないのですが、豪華な作家の方々と、かわいいイラストに救いを求めて購入。
でも、実際問題、いじめって重いもんなんですよね。
軽くなんて書けない。書いちゃいけない。と、私は思います。
この作品は、きちんといじめに向き合っていた作品だと思います。

みなさんいろいろな視点からいじめを取り上げてあって、私はいじめっていうとどうしても学校でのイメージがあるのですが、その対象が亀だったり壊れていく友人の話だったり。
不思議な感じがしました。
一つ一つを取り上げると長くなるので、気になった作品をご紹介。

『亀をいじめる 大岡 玲』
いじめ作品にまさか亀が出てくるとは思わなかった01_r.gif

一番意表をつかれた作品でもあり、グロイ作品でした。
主人公は教師。
家族に内緒で亀をいじめるのが日課。(このいじめ方が冬眠中に熱湯をかけるとかグロイのです)
娘の友人のいじめ問題をきっかけに自分のいじめられた体験をからめ、亀といいぐわいに混ざり合っている作品です。
グロイけどグロイだけでは終わらないです。
心理描写がわかりやすくて、私は好きです。

『リターンマッチ 湯本香樹実』
野ぶたをプロデュースに似てるなぁと思ったのですが、こっちの方が結果を急いじゃった感じがあるけど好きです。
いじめられっこに、けんかを教えることになった男の子の話。
このいじめられっこは強いです。
負けるとわかってても決闘を申し込む。

自分の意志で始めたことなんだから、ひどい目にあったって納得できるでしょ。わけもわからずただいじめられるのはいやなんだよ。



『かかしの旅 稲葉真弓』
一番好きなよかったと思った作品。
いじめを受けている『かかし』こと卓郎はクラスメイトの自殺をきっかけに学校を脱出した。
文章は主人公が書いた手紙で進んでいく。
とにかく、痛かった。
一言一言がぐさぐさと胸に響いて、もういいよって言ってあげたくなった。涙が出ました。

どこから見ても人間なのに、受け入れられない存在はあるんだろうか。…(中略)きっとぼくには人の目をさむけさせるものがある。自分にはわからないけど、いじめたくなるなにかがあるんだ。


矛盾するようですが、いじめられやすい人、というのは確かにいる気がします。
sonatineの中学時代にもいじめはあって、なんとなくいじめられやすい人っていました。
だからそれを否定することはできない。
だって現実にいじめはなんとなくで起きてしまうから。
sonatineならどうするか?
いじめには加わらないでしょうね。無視されたりする痛みは体験済だから。
だけど、あえていじめられる子を助けようとしたりもしないだろうな。仲のイイコなら話は別ですけど。

だけど、sonatineが言えるのはどんな人だって受け入れてくれる人が必ずいるってこと。
たかだか23年しか生きてないけど、世の中にはいろんな人がいて何でも受け入れてくれる人、許してくれる人がいるんだよ。
自分と同世代の人かはわからないけどさ、そういう人の存在は絶対あります。

色々書いてみましたが、全体的な感想としてはちょっと設定こりすぎちゃったかなーって思いました。
もっと普通にいじめを見てもよかったのではないか、と。
それと、家族問題、友情問題などちょっと詰め込みすぎたかな?という印象でした。この辺で終わったらいいのに…って思うのに希望も夢も見事に打ち砕かれるというか。
現役の学生が読んだらちょっときついかも。
でも、それぞれの作家さんの個性のぶつかり合いを見れるいい本でした。
最後にもう一度言います。
重い本です。
そして、学生時代の苦い思い出、それの残す今の痛みを針でつつかれてる感じ。
それでも私はこの本が読めてよかったと思いました。
読むときはカバーをはずして読むことをオススメします。
カバーはずすと味も素っ気もなくて、重いタイトルが余計重く感じます。読み手側もいじめと向き合ったほうが、この本のよさがわかるんじゃないかな。
この記事へのコメント
こんばんはぁ~♪

私も印象に残ったのは、この3作でした。
最近、この手の作品集は、流行っているようで私は今『LOVERS』(祥伝社文庫刊)という本を読んでいます。普段読んだことのない作家の作品が案外ビンゴだったりして楽しめますよね♪トラックバックありがとうございました。また遊びにきてくださいね!
きたあかり | URL | 2005/04/21/Thu 00:33 [EDIT]
TBありがとうございます♪
こうやって見させてもらうと大体みんな感じたことは同じだなーと思うのですが、筆力がsonatineとは全然違うのです。
勉強になります(^^)
またお願いします~
sonatine | URL | 2005/04/22/Fri 10:44 [EDIT]
sonatineさん、こんばんは。
「まっしろな気持ち」のましろと申します。
『いじめの時間』、重たいですがなかなかよい本ですよね。こういうオムニバス形式のものは、おいしいとこどりな気がしてよく読んでおります。
ダ・ヴィンチブックスの『秘密。』や祥伝社の『LOVERS』などが最近の私の中のヒットです。
私も『いじめの時間』に関する記事を以前書きましたので、ぜひトラックバックさせてください。宜しくお願い致します。
ましろ | URL | 2005/04/24/Sun 18:05 [EDIT]
ましろさん、こんにちは。
TBありがとうございますvv
こちらからもさせていただきますね。
sonatine | URL | 2005/04/25/Mon 09:53 [EDIT]
イジメなんてなー、本人の受け止め方次第だろ?本人がイジめられたと思わなきゃイジメではないぞ!
被害者意識なんて捨てちまえよ。
公務員が、賃金カットにボーナスカットでこれはイジメだと
言ってるが、これはイジメではないだろう。
結論を言えば、本人がどう思うかだよ。
鉄拳制裁 | URL | 2006/02/24/Fri 11:19 [EDIT]
鉄拳制裁さん、こんにちは。
力強い意見ですねー。
本を読まれての感想なのかしら?それともいじめ全般について?
公務員のボーナスカットは私も同感です。
私たちも給料下がってきてるんだからi-241

sonatine | URL | 2006/02/24/Fri 12:19 [EDIT]
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「いじめられる子」と「いじめる子」ふたりの間に横たわるのは、暗くて深い心の闇。芥川賞、直木賞などの文学賞を受賞した、今を代表する旬の女性作家七人が「いじめ」テーマに描く入魂の短編集。「いじめの時間」江國香織 他著(新潮文庫)<感想>七人の作家がひとつの...
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まっしろな気持ち 2005/04/24/Sun 18:07
ON AIR♯50 ~のびた身長文庫 「いじめの時間」~
今日は前期最後の通常部会に参加してきました。なんかホントに早い三ヵ月だったなぁ。こんなに早いのは初めて。とにかく、早かった。これからどんどん時は過ぎていくのだろう。少し寂しい。でも、不思議と哀しくはない。今の部に入ったことは間違いではありませんでした。先
BLOG RADIO~のび太のラジオコンタクト~ 2005/07/12/Tue 20:42
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