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手紙屋さん

手紙屋さん手紙屋さん
かあぼ

新風舎 2006-05
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<評価>
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<内容>

インターネットに掲載された“手紙屋さん”の元に送られてくる、人々の切実な願いが詰まった依頼文。思いが募り、身動きできなくなってしまった依頼主たちの心に、“手紙屋さん”からの代筆手紙がやわらかな光となって差し込んでいく。人は誰かに支えられて生きているということに改めて気づかされる、心温まる物語。

HP→コチラ

<感想>
手紙屋さんは実在する。
死んでしまったあの人や、もう二度と会うことのないあの人に。
叶えられなかった思い、叶うことのない思いを胸に秘めたあなたに成り代わって、手紙を書く手紙屋さん。
少しでもエピソードが違うって思ったら、その架空の話は信憑性なくなってしまうし、簡単なようでものすごく難しいのだろう。

テーマは辻仁成の代筆屋と似てるんだけど私は代筆屋のほうが好みです。
代筆屋の方は対象者がいる。だけどこれは一方通行な手紙。
自分の理想に仕立て上げた対象者に、手紙をもらったりあげたふりをする。
実際の職業にするなら手紙屋さんの方がニーズがありそうだけど07_r.gif

自分の気持ちを昇華するため、相手の気持ちを自分に都合のいいようにする。
たとえ、一時的にでも。
それって、どうなんだろう?
嬉しいのかなぁ?

手紙屋さんの仕事のきっかけとなった深い訳は、まえがきに書かれたときから、本全体、内容から表紙にいたるまでを包み込む。
素朴で、優しいのに、なぜか寂しい。


所詮、嘘。

きっとわかっている。
だけど、それを求める人が確かにいるから、続けたい。
そして、自分のためにも。

嘘でも幻でもいい。たとえそれが一瞬でも。
そういう存在がある、というだけでも救いになる。
そういうことが世の中にはたくさんあると思う。
もしかしたら自殺する人は、ずっと自分自身の欲していた他人からの優しさを、こういった手段で自分の手を使ってでも手に入れることができたなら踏みとどまったかもしれない。
手紙屋さんのほうが読み手よりもずっとシビアに考えていると思う。


もし自分の抱えているもの、後悔、不安、怒り、悲しみに耐えられなくなったら手紙屋さんにぜひお願いしたい。
自分がどんな言葉で癒されたいと願い、それをどう手紙屋さんに表現し、どんな風に癒してくれるのか、見てみたい。
他人の手を借りたとはいえ、一番自分の欲していたありのままの自分の言葉なのだから。
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