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月のこおり 狗飼恭子

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狗飼 恭子

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真冬は、親友の彼氏と男女の関係にある。
彼は真冬に触れてくる。そして彼女はそれを受け入れる。
もう一人の存在。「先生」

先生といると落ち着く。安心できる。
でも先生は彼女に触れない。

二人の男性と、親友との関係を描いた作品。


狗飼さんの作品は、ラジオのショートストーリーのようで読みやすく、情景が浮かびやすい、想像力をかきたてられ、心の奥の感性をぐいぐいと表面に出すのが上手な作家さん。
女性ならでは、そして特に狗飼さんご本人と主人公の繊細さがかぶって、こういう体験をしたのかなぁって思うくらいリアルです。

この作品の感想をいいますと、
ものすごく好き、なんですよ。この作家さん。
ストレートに率直に

「愛すると、人は残酷になる」

「強いて愛そうと思えば、誰でも愛そうとすることができる」

「キスは快楽。罪悪。そして媚薬」


なんてドキッっとする言葉がたくさんありました。
天使の少年が少女に恋をして、少女のために羽を捨て人間になった話もよかったです。
『私、あなたが天使だったから好きだったのに』

あぁあ~切ない。
でも切ない話ってどうしてこう、美しいと感じるんだろう?
切ない本人は美しいじゃなくて、苦しいのにね。

真冬は感受性が強い女の子なのですが、感受性が強い=優しい、のではないのですね。
感受性が豊かだから周りとの感性が違う。強かったり、弱かったり。
そのポイントが違うからこそ、周りを傷つけてしまう。周りから愛されてしまう。
だから、彼女の本当に欲しいものはなかなか手に入らない。

真冬は客観的に見て、とらえどころがなくて、繊細でとても魅力的な女の子だ。強がってるけど、なぜか痛々しく、かと思うと、凛としてて冷めてて、時々情熱的でドキリとさせる。
いわゆるナチュラル小悪魔タイプ。

普通小説は、主人公に感情移入してしまう。
だけどだんだん、真冬の気持ちもわかるが、彼女に巻き込まれた人の方がかわいそうになってくる。

そして、狗飼さんの特徴でもあるのですが、主人公がつっぱしってて結論を急ぎ過ぎてて、ついてけないところもありました。
あふれ出すものがとまらなくて、ばーっと吐き出す感じ。
きちんとまとまった作品というより、本能で・才能で書いたという感じ。
だから私は、この作家さんの感性・ストーリーはとても好きなのだけど、いつも終わり方にとなってしまう。
onpu.gif

温室栽愛
参考までにどうぞ。このサイトに感想も載せてますのでよかったらのぞいてみてね


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